愚かさ

悪の問題、とりわけ人間悪

悪の問題(problem of evil)または苦の問題(problem of suffering)と呼ばれる、宗教・哲学上の問題がある。「なぜ世界は苦しみに満ちているのか?」「なぜ私は苦しまねばならないのか?」この問題における悪(evil)は一般にざっくり二つに分けられる。 …

イジメ問題。汝、復讐せよ

イジメに関する報道が発生するたび、色々騒がれる。だが残念ながら、当然だけど、これは綺麗事では決してなくらない。これは闘争なのだから。こうした問題に関する答えは簡単だ。復讐である。やられてる側に「おまえはあいつを殺してもいいのだ」とはっきり…

「なぜ勉強するのか?」

少し流行しているので、書いてみる。学ぶ理由/学ばせる理由、7つ。 1. 承認をめぐる闘争(威張るため、バカにされないため、知ったかぶるため、有名大学に入るため、有名企業に入るため、お金持ちになるため、等々) この点については「なぜオシャレするの…

とある疑似科学を倒す方法2 「おまえの脳を見せてみろ」

疑似科学も含め、実はあらゆるタイプの「変な」思考を完膚なきまでに倒せる(だろう*1)方法がある。 それは論法や証拠、議論の方法云々といったものではなく、 技術的な未来の話だけれども、ある程度の未来において常に使えることになる(だろうと思われる…

とある疑似科学を倒す方法

疑似科学に対して、「それがどうおかしいか、どういう問題点があるか」という情報を正面からマジメに発信していくタイプの活動がある。「おかしな代替医療にはまるとお金と時間だけでなく、子供の命まで危ないですよ!」というタイプの情報である。個人的に…

デカルト二元論vs物理主義として現われるより深い問題

霊能者のエバラ氏がデカルト二元論を擁護している。 江原啓之「霊を科学で証明しろと言うなら、科学で心を証明しろ。人間の行動は脳で決まるわけではない」 批判のしようはいくらでもあるけど、ここでは単純なオカルト批判ではなく、もうちょっと深いところ…

疑似科学叩きが流行ってはいるが・・・

なにやらはてなブログでは疑似科学叩きが流行っているようだ。もちろんおかしな考え方が拡がらないためにも、こうした事はいいことだと思うが、しかし叩いている人達の中には「科学を理解している」というより、「科学を信仰してしまっている」感じの人が結…

健康のためなら死んでもいい!

・健康のためなら死んでもいい! この言葉を見るたびに、人はなんと不条理な欲求をもてるものかといつも歓心する。歴史的に、ユートピアを志向して作られた世界がしばしばディストピア的あったのには 人のもつこうした愚かな性向が大きく関わっているだろう…

不幸と改善、間のズレ

無学は改善されるべき状態だろうか?今の社会では、貧しい地域に学校を作ったり、奨学金制度を用意したりと、質の高い教育を全ての人に授けよう、という系統の熱心な活動がそこかしこで日常的に行われている。もちろん僕はそういう活動をいいことだと思うし…

「地獄への道は善意で舗装されている」

人の持つ「愚かさ」に注目する一貫として、愚かさに関わる言葉を集めていこうと思う。 まず最初の言葉は「地獄への道は善意で舗装されている」はてなキーワードの解説がやたら詳しい。 それによるとこれはイギリス、ドイツのことわざで、1850年ごろに生まれ…

インストーラー

映画「マトリックス」や「攻殻機動隊」に出てくる人々の首の後ろには、同軸ケーブルを差し込むための穴ぼこがついている。仮想世界に飛び込むとき、互いに何かの通信をするとき、何かを学習する時(インストールするとき)、この穴ぼこを通して情報の伝達が…

愚かさの科学、愚かさの哲学

よく思うのだけれど、人間社会の大きいドラマの根にあるかなり重要なファクターは、愚かさ、なんじゃないだろうか。例えば無知とか、無思慮とか。仮に全員が全知であれば、政治にしろ経済にしろ、今のような状態には決してならない。そういう意味で僕は愚か…