2008年 マイベスト

今年はインターネット上の曲ばっか聴いてた。
2008年今年一番聞いた12曲。

1 Mr.ヒャダイン

ニコニコ中心に活動してる人。ボイスチェンジャーを駆使する。
スト2の歌。格好いい。

マリオの歌。おもしろい。

Dr.マリオ。泣ける。

2 IKZO

現代に甦る吉幾三
TMN Get Wild

m-flo Come Again。ブログでm-floのメンバーが、けっこう良く出来てる、なんてほめていた。

ジャクソン5 I Want You Back。

3 YouTubers

David Choi. アメリカのレコーディングスタジオかなんかで働いてる人。

KazMills. イギリスの歌好きの女性。

SOUR - 半月. YouTubeでプロモーションしている売り出し中?のバンド

4 ニコニコ

Hello Windows

事務員G - 久石譲メドレー

bermei.inazawa

感想

ほんと最近驚くほどネット上の音楽しかきいてない。そしてこれは僕にとって一時的なことではなくて、これからずっとそうなっていくと思う。
ちょうど坂本教授が音楽流通の構造の変化について、作り手の立場から語っているインタビューがあった。
坂本龍一さんに聞く ネット時代の音楽表現とは - asahi.com(朝日新聞社)(2008-12-18)

――ネット時代に、どんな思いで創作をしていますか。

 「ネットでは圧倒的多数に視聴され話題にされないといけない。ブログでいえば、とにかく受けないといけない。やがてアクセス数をかせぐことが目的になってしまう。でもぼくはブログを書いているうち『君たちのためにやっているわけじゃないよ』という気持ちになり、ブログを閉じちゃった」

 「ネットのおかげで、ぼくはたくさんの人に聞いてもらうことが音楽を作る動機にならないことが逆に分かった。アマチュア時代に戻ったような新鮮な感覚だ。顔の見えない、何をおもしろがるのか分からない大量のユーザーのために音楽を作る必要性を感じない。作りたい音楽があるからやっている。テクノロジーも100%は信用していない。結局はぼく自身の体にしかよりどころはない。自分の耳がどんなメロディーを聴きたいか。それを突き詰めていく」

――50年後、100年後の音楽はどうなると思いますか?

 「CDが完全に消えるとは思わない。人間には、触ることのできるものを持っておきたい欲望がある。ぼくもネット経由で大量にダウンロードする一方、手元に残したい曲はレコードやCDで買う。最近はアナログ版のレコードが売れて、よいビジネスになっている。500部限定の現代詩の詩集と同様、CDやレコードも希少性が強みだ。ぼくも、バッハらの30巻の豪華な全集を作っている」

 「それでも、音楽家は、一握りのヒットメーカーを除いて職業とすることは難しくなるだろう。ぼくはメガヒットメーカーには入れない。口うるさい古本屋のオヤジになって、ブログとかを書いているかもしれない。あるいは学校の先生になって音楽について教えているかもしれない」

教授はある意味で覚悟を決めてる武士のようだ。つまり著作権保護するためにロビー活動したり、コピーガード技術を作ろう、とか言わずに、これはもうだめかもわからんね、と考えているということだ。まあもともと教授は昔からリベラルな感じではあったけど、そこは今も変わらない。

とはいえ僕は音楽がお金にならなくなる、という点だけは少し違うと思う。
プロは一杯残ると思う。いや、プロというか音楽でお金を稼ぐ人、これはこれからもドンドン増えてくると思う。お金を簡単に届けるシステムが完成すれば。
「おぉ、いい曲、よしクリック、ポチ、ハイ10円」
みたいな気楽な送金システムとか
「税務署がガジェット対応してて、ミュージシャンの年収をサイト上で表示してくれるシステム」
とか(いい音楽作ってる人があまりに貧乏なのが分かったら、それなりにサポートは集まるはず。もちろん人生指南も一緒について来るだろうが。「おまえ何で開いた時間に仕事してないんだ。俺が紹介してやる」とか。)
そういう色々な知恵、そしてシステム、そういうものが出来れば、お金はうまく流れていくと思う。
音楽に関して本当に変わるのは因習的な二分法の観点、プロとかアマとか、メジャーとかインディーズとか、そういう僕らが持つ既成の概念枠の方だ。プロとアマの差がなくなってきた、などという風な表現がよく使われるが、これからはそもそもそうした分類の仕方が妥当ではなくなっていくだろう。