2012-01-01から1年間の記事一覧

レイシズムを批判する

前回レイシズムを「擁護」した。基本的にそのスタンス(違いの存在を指摘することさえ否定する行為への反発)は変わらない。しかしながら「常識的に考えて」レイシズムはよろしくないものとされる。この点は私は同意する。ではなぜよろしくないのか。今回は…

レイシズムを「擁護」する

「○○人は〜〜だ」とか「●●民族は──だ」とか言う形で、否定的な内容を含む発言がなされた時に、「そうした発言はレイシズムであるから正当ではない」といった形の批判がなされることがある。これは 「本人にコントロールできない出生上の偶然を根拠にして、あ…

ブラジルで実証:自らを絶滅させる遺伝子組み換え蚊(2012年7月27日、WIRED) イギリスの『ガーディアン』紙は、この蚊を導入することで、ブラジルでは危険な種類の蚊であるネッタイシマカ(Aedes Aegypti)の数が、導入されていない地域と比べて85%も減少…

心は第二の自然である (イッツ・オートマティック)

自動性 ひとつ上のエントリで「自動的」という言葉を使っているけど、これは一般に無意識とか、反射とか、本能とか、または何か他の通俗的な一般に使用される心的な概念で説明される何かである。私が自動的ということで言いたいのは、認知がオートマティック…

宗教、物語的認知、意味と規範(妄想なぜなぜメモ)

アメリカやヨーロッパで行われている宗教が持つ機能の科学的分析においては、主に宗教が持つ集団の統合機能が注目されている事が多いように思う。これはアメリカやヨーロッパという国(宗教を持ってないとハミ子になる国)の内部にいるから、それが重要に思…

「淡路のサルには優しい遺伝子がある:読売新聞」

兵庫県の淡路島に生息するニホンザルの集団は他の地域と比べて他者に優しい性質を持ち、「優しさ」に関係する遺伝子の構造にも、差があることを、京都大野生動物研究センターなどが発見した。 遺伝子が、「社会行動」を左右している可能性を示す研究で、6日…

オバケよりも怖いもの

昔、とあるド田舎で、小学校しか出たことのないおっちゃんに、夜中にキリリとした顔で言われたこと。 おっちゃん「おい、オバケは怖い。でもオバケより怖いものがある。知ってるか?」俺「?」おっちゃん「それは人間だ(キリリ)」

イジメ問題。汝、復讐せよ

イジメに関する報道が発生するたび、色々騒がれる。だが残念ながら、当然だけど、これは綺麗事では決してなくらない。これは闘争なのだから。こうした問題に関する答えは簡単だ。復讐である。やられてる側に「おまえはあいつを殺してもいいのだ」とはっきり…

進化は今・ここで、私達に起きている

人間が進化の過程を経て生まれた生物だということに、多くの人は同意する。しかし実際そのことの意味はほとんど理解されてない、と思う。進化において重要なことは、それが今、現在進行形でリアルタイムで起きている、ということである。それはアフリカの奥…

「クオリアの哲学と知識論証」 読み始め

クオリアの哲学と知識論証―メアリーが知ったこと作者: 山口尚出版社/メーカー: 春秋社発売日: 2012/03/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 74回この商品を含むブログ (6件) を見るこれは面白い。まだ2割ぐらいしか読めてないけど。この本はタイトルに偽…

我々は自然現象である

我々は自然の一部である。こうしたことは詩的にはよく語られるが、しかしその重みと深さはほとんど考慮されていないと思われる。 私達の体の中で起こっている呼吸、消化、生殖、代謝、これらはすべて自然現象である。それは雲の流れ、カミナリの轟き、空を巡…

「なぜ勉強するのか?」

少し流行しているので、書いてみる。学ぶ理由/学ばせる理由、7つ。 1. 承認をめぐる闘争(威張るため、バカにされないため、知ったかぶるため、有名大学に入るため、有名企業に入るため、お金持ちになるため、等々) この点については「なぜオシャレするの…

「昔の人は自分の頭でものを考えていた」

「昔の人は自分の頭でものを考えていた」「ΩΩΩ 最近こういう時代が来るように思えてきた。電卓やパソコンの登場で、面倒な計算は機械がやるのが常識的になった。やがては考えることも機械がやるのではないかな、と思える。思考が神経系の活動であり、それが…

とある疑似科学を倒す方法2 「おまえの脳を見せてみろ」

疑似科学も含め、実はあらゆるタイプの「変な」思考を完膚なきまでに倒せる(だろう*1)方法がある。 それは論法や証拠、議論の方法云々といったものではなく、 技術的な未来の話だけれども、ある程度の未来において常に使えることになる(だろうと思われる…

とある疑似科学を倒す方法

疑似科学に対して、「それがどうおかしいか、どういう問題点があるか」という情報を正面からマジメに発信していくタイプの活動がある。「おかしな代替医療にはまるとお金と時間だけでなく、子供の命まで危ないですよ!」というタイプの情報である。個人的に…

クオリアは自然数における円周率パイ(のようなもの)である─構造は存在に届かない─

2年ちょっとぶり、いきなりブログ更新する。存在と意識について色々考え、自分の中で、共通する同根の点が分かった(ような気がする)。 クオリアや存在というのは、自然数の体系の中における円周率パイのようなものである。 円周率パイというのは、ある。…