論理を自然化せよ


歴史的に見て、私達の周りの様々な事象が、科学的世界観の中に整合的にその位置づけを得てきた。例えば古いほうから例をあげていけば、それらは天体の運動であり(天文学)、そして物質の変化であり(化学)、生き物の成長や遺伝などである(生物学)。そして近年ではそれは言語であり、そして意識である。

しかし論理だけが何故かいまだに科学的世界観の外側に鎮座している。論理だけが、超然としていて、世界の観測者のような地位にいつづけている。

しかしこれではいけない。科学的世界観の中に論理を、帰納を演繹を、そして非古典論理等々を、すべて何らかの形で落とし込んでいかなければならない。

20世紀には、物理学を数学化せよ、というひとつの流れがあった。しかしこれからはもう一つの逆の流れが生まれるだろう。数学を物理学の枠内に落とし込んでいこう、という逆方向の流れが。